あるCMから
記事/ハタチのもも(2003/10/25記)
ある清涼飲料水のCMで、「社長にガツンとゆうたった!! 心の中でゆうたたった!!」「部長にバシッ!とゆうたった!! 聞こえんようにゆうたった!!」と歌っていた。
ノリの良いリズムに合わせて、歌っているこの文句は聞いていて「おっ!ええぞ!!」と思わず、拍手をおくりたくなった。
日常生活の中で、密かに胸内で相手を攻撃して、それでスッキリとストレスを吐き出した経験があるはず・・直接相手を攻撃せずに、自分自身で発散・解決してしまうのです。年齢を重ねるごとに、角がとれていくとは、こういうことかも知れませんね。
私自身もまた、そのようなことを経て、今は昔に比べ、腹の立つことも減ってきたように思えます。「まぁ、ええやんか・・」と言う調子で。たまに腹が立っても、「心 の中でゆうたった!」と言う具合です。
ところが、子供は、まだそのような生活上の知恵もなく、本人を前にバシッ!と言ってしまうため、喧嘩になることも多いはずです。喧嘩になり、嫌な思いを何度も経験して、丸いお付き合いが出来るようになっていくものでしょうが、最近、「喧嘩は絶対にさせない!」などと言う親もいます。また、ちょっと、子供同士がもめただけで、親が介入してきたりするために、子供同士の解決ができなくなってしまいます。
経験が無いままに『心の中でゆうたった』になってしまうのです。親に言いたいことも言えず、親にさえも本当の自分を見せることができなくなり、苦しい思いを爆発させてしまう。犯罪の低年齢化、残虐性もこのようなことからくるのではだいだろうか?と考えてしまいました。
思わず、苦笑いをしてしまうこのCMを見て、そこまで考えるのは、考えすぎでしょうか?