「岡崎」探して何百里
記事/たぬちゃん(2004/11/09記)
「岡崎」って、愛知県の岡崎? それとも、京都の岡崎? いえいえ、うちの神社の神楽曲にある「岡崎」という曲のことです。祭りの曲に「岡崎」というのは、結構たくさんあるのです。
「岡崎」って神楽曲は、「岡崎女郎衆」という曲をもとに作られています。「岡崎女郎衆」は、江戸時代初期に唄われ始めた流行唄とのことで、「岡崎女郎衆はよい女郎衆、岡崎女郎衆はよい女郎衆、岡崎女郎衆はよい女郎衆」と唄われる短い曲です。
良く流行ったようで、三味線や箏曲の初心者用練習曲にもあります。このメロディーを使って作られたのが、当方の神楽曲「岡崎」。曲名までそのまま「岡崎」です。
ところが、町内には「岡崎」が見あたらないのです・・・
「岡崎」探しが始まりました。隣の地区にもない。その隣の地区にもない。知立に行けばあるらしい・・・
そこで、行ってみたら、全然違う曲でした。何と、そのおまけに、そこの神楽を習うことになってしまって・・・
碧南方面では、神楽が盛んらしい。そこで、ネットで調べてみることに・・・
何と、チャラボコのHPがあるじゃないですか。碧南のような気がするが、やっぱり碧南でした。祭りの案内を貰ったので行くことに・・・
やってましたね、神楽。でも、「岡崎」は無いような気がする。曲目を聞いても、そこには無し。そこの人に流儀を聞いても分からない様子。
碧南では、朝日流と伏見屋流がほとんどだと思うのですが、そんなの聞いたことがないと言われてしまい、そこから進展していきません。
ということで次、吉浜に行ってみました。 熱心に練習していました。こちらは、伏見屋流。
碧南や高浜・吉浜では、祭りで馬が大活躍しています。たくさんの馬が神社に集まります。
さらに驚いたのは、碧南の神社では、必ずもち投げがあること。それも、豪華景品つき。どこの地区でもやっているみたいで、 行った所、すべてで行っていました。
碧南、高浜、知立、幸田、西尾、一色と調べていく内、ついに見つけたのです。ありました「岡崎」。吉浜上組の神楽曲「オカザキ」、こちらの「岡崎」と同曲でした。
調べていく内、曲は同じでも曲名は異なる「岡崎」がたくさん見つかりました。
結局、伏見屋流、朝日流、大和流の神楽には「岡崎」があったのです。
随分と長い道のりでした。そこで分かったのは、西三河南部では、稚児スタイルの舞子による神楽舞いが行われていること。流派は違っていても、共通の曲がたくさんあることです。これは、何を物語っているのでしょうか。